夜学舎

「書く」にまつわる日記

雑誌に書いてみて思ったこと

先日『IN/SECTS』という雑誌と『オフショア』 という雑誌に寄稿しました。
そこで気づいたことがありました。
以下に連続ツイートしましたが、もう少し整理して書いておきます。

 

 

offshore-mcc.net


ウェブ記事に対するしんどさ
今まではどちらかというと編集込みの広報誌やパンフレット、書籍、ウェブのインタビューが多くて、雑誌は会社員のときに月刊誌でライターをしていたのと、
『仕事文脈』で「35歳からのハローワーク 」という連載をさせてもらっているのと、たまに寄稿の依頼が来るくらいで、それ以外ではあまり書いた経験がありませんでした。

2冊寄稿してみてウェブ記事とだいぶ感じが違うなと思いました。
ウェブだと、人気や原稿のよさはプレビュー数ではかられますが、
雑誌は一つの原稿だけ目立ってもだめで、特集の一部として調和が取れているというのも必要です。
また逆に一つの記事だけで見ると目立たなくても、全体として見た時にその記事があるから特集が引き立つということもあります。
だから、すごく目立たないからといって不要なわけではなく、そういった記事も全部を成り立たせる大事な一部で、そういった目立つ記事と目立たない記事が揃って全体が成り立つのが雑誌だなと思いました。
そのような、自分の記事だけで雑誌が成り立っていないというのは、ウェブ記事にはない感覚なので、書かせてもらってとてもおもしろかったです。

これまでウェブ記事に対していろいろなしんどさを感じていました。
よくウェブ記事を読まれるためにすることとして、発信して、つながって、ということが言われていましたがそれに対してずっと疑問を抱いていました。
・プレビュー数を稼がなければならない
・ネットでアピールしないといけない
・そのためにネットでのパフォーマンス(コミュニティづくりやふだんの生活の発信など)が必要とされる
・でも炎上しないようにしないといけない
ようなプレッシャーを感じていました。


ライターの働き方の変化を指摘していた
"読モ"ライターという言葉

ところで、批判も多かったかと思いますが、宮崎智之さんの「ライターが"読モ"化している」という指摘があります。

www.gentosha.jp

宮崎さんの指摘によると、"読モ"化したライターとは、

 

記事中に顔出しの写真を掲載し、SNSを駆使しながら「知」ではなく「共感」を拡散している人たちのことだ。

ということです。
これは、ウェブで何かを書くと、「書くこと」だけが仕事ではなくなるということを指摘していたのではないでしょうか。
宮崎さんの指摘は、ウェブは記事単体で勝負しなければいけないから、その分個人ががんばらないといけなくなったライターの働き方の変化を指摘したものではないかと読みました。

それまで雑誌ならば、それまでその雑誌が持っていたブランド力や宣伝力があったため、ライターが無闇に宣伝する必要がありませんでした。
また、特集記事として他の記事とセットで読まれることといった総合力で勝負していたため、自分の記事だけでがんばらないとというしんどさが少なかったと思います。
そのような自分だけで立ってない感じが、ウェブで記事を書くことのしんどさにつながっているのではないかと思いました。

疲弊しないために
今まで私はウェブで書くことにプレッシャーを感じたり、そのことで疲弊していました。しかし雑誌に書いてみて、それから逃れるためのポイントがいくつかあると思いました。

1.割り切る
まず、仕事は納品まで
よくウェブ記事を拡散して読んでもらうまでが仕事という方がいらっしゃいますが、それが料金に含まれているのならそれでいいと思いますが、期待はされていても、通常は料金が上乗せされていないと思います。
まず自分の仕事は依頼通りに書いて、納品したらそれで終わりと割り切りましょう。
その上でプレビュー数がすくないとか、拡散されないとかを気に病むのはやめましょう。決してライターだけの責任ではありません。

2.自分がなぜその媒体になぜ呼ばれたのか意識する
文章を依頼される場合に、文章よりで依頼される人と専門性で依頼される人とパフォーマンスで依頼される人がいます。
1番目はライターやジャーナリストなど書くことが仕事の人。
2番目は飲食店などをやられていたり、コンサルタントなどをしたり他に本業がある人。その本業での専門性を期待されて依頼される人です。
3番目はフォロワーが多いとか、生活とか言論のパフォーマンスが面白いと思われて依頼される人です。

おそらくいちばん注目されやすいのは3番目の方です。
これまでは2、3番目の方と比較して、自分はライターなのに全然読まれてないと凹むことも多かったのですが、それは依頼の目的が違うので、いちいち比較する必要がないのではないかと思いました。
ジャンル違いの人と比べてもしょうがありません
文章で依頼されたなら、文章を磨くのが一番で、パフォーマンスで勝負する必要はありません

3.目に見えないところできっちりやる

編集をやっていたときに、困ったのが
規定枚数を守らない人と締め切りを守らない人でした。
あとあとデザイナーさんやほかの工程に大きく迷惑をかけます。
やはり一緒に仕事している人がいるのですから、
そういう方たちに迷惑をかけないようにするのが大事だと思います。
つい、人は目に見えるところばかり比べてしまいがちです。
しかし、注文に応じて依頼枚数きっちり期日までにあげて、相手が仕事しやすいように段取り崩さないといったような目に見えない部分は比べられません
パフォーマンスは目立って見えるから比べがちですが、目に見えない部分はどうでしょう。そこをちゃんとやっていることは自信をもってもいいのではないでしょうか。

4.パフォーマンスは得意な人にまかせる
ウェブで書き始めたときに、書くことは得意だけど、パフォーマンスは苦手、今の書く環境だとライターとして難しいのでは……という不安を持っていました。
私もパフォーマーになろうとしていた時期もありましたが、そういうのは得意な人にまかせておけばいいと考えるようになりました。
仕事が来ないかもと不安を抱く人もいるかもしれませんが、そんなことはありません。書くことが必要とされる仕事は、必ずしもウェブでライターをやるだけにとどまりませんパフォーマンスが苦手なら、無理にやる必要はないのではないでしょうか。

私は前はパフォーマーよりになりたいのか、ライター側に徹するのかぐらぐらしていましたが、今は使い分けたらいいのではと思うようになりました。
また、パフォーマーとしてもネットで露出を多くするとかは苦手なので、もっと得意なところで、自分の持ち味を生かせるような方向でやるようにしようと思いました。
いろいろとマニュアルやこういうことをしろという情報も多いから迷うし、ツールも多いので承認欲求が刺激されて、誘惑が多いです。
だからこそ、自分の性格ややりたい方向性、得意を生かせる方法を考えて、それにあったやり方を見つけるのが疲弊しないコツなのではないかと思いました。

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