夜学舎一押しの新刊『言葉の地層』ご紹介ページです。
内容
『愛と家事』の続編で、2015年から2017年までのカナダ暮らしを描いたものです。英語のしゃべれない主婦として移民し、地元の英語教室に通ったり、八百屋でアルバイトしたりするなかで、日本語教師を目指そうとするまでを描いています。
編集はサウダージブックス のアサノタカオさん、装丁、デザインは前回とおなじくねこのて舎、イラストは fuuyanm(ふうやん)さん、組版は山本佳奈子(オフショア)さんです。
人は言葉とともに生きていきます。
その厚みは人生とともに変わりゆきます。
これから私はどんな言葉の地層を積み上げ、
どんな声を生み出すのでしょうか。
(『言葉の地層』本文173ページより)
書誌情報
目次
まえがき
一章 二〇一五年春
国境を越える
あいさつ
宙ぶらりん
無気力
きゅうりを買う
話せない
言葉の鎧
私の声
二章 二〇一五年夏
言葉でつまづく
巡り合わせ
よそ者という意識
東アジアの一員
マイノリティであること
言葉は音から三章 二〇一五年秋〜冬
身近な世界史
多様性と居心地のよさ
読めない標識
第三の居場所
クリスマス明けの電話四章 二〇一六年冬〜夏
霧の日
小さな一歩
春の訪れ
英語がペラペラ
呼びかける
楽しんで働く
私の居場所五章 二〇一六夏〜秋
いくつもの言語の響きのなかで
リンガフランカ(ルビ:共通語)としての英語
言葉は体験で覚えるもの
日本語学習者との出会い
日本語の外で
移民の子どもたち
名前を知って
言葉と居場所
誰かの居場所六章 二〇一六年冬〜現在
メイクアメリカグレートアゲイン
いつ帰れるんだろう
二〇一六年の大晦日
landing(ルビ:着陸)
他人ごととは思えない
言葉の地層おわりに
参考資料
176ページ、1980円(税込)
四六判
白黒、カバーのみカラー
著者について
太田明日香(おおたあすか)
1982年兵庫県淡路島出身。著書に『愛と家事』(創元社、2018年)、自主制作出版レーベル夜学舎にて自著を制作、編集、発行。
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ご感想
太田明日香『言葉の地層』(夜学舎)を読んだ。カナダで「英語ができない移民の主婦」として暮らす生活の中の、寂しさや葛藤や喜びが正直に描かれていて、ひとりの人間の中にも、社会にも「地層」としか言えない積もったものがあることを知れる。ジュリー・オオツカ『屋根裏の仏様』を再読したくなった。 pic.twitter.com/RvAe1lSRby
— 山本ぽてと (@PotatoYamamoto) 2022年12月23日
「結局私は、自分で私の居場所を作らないといけません。
— 無色図書室 江藤はるは (@etoharuha) 2022年12月28日
今いるのは『ここ』。『ここ』が私の居場所です。
『楽しんで働くことがいちばんだ』」
(太田明日香『言葉の地層』より) pic.twitter.com/2EFDNVoKqz