夜学舎

「書く」にまつわる日記

サスティナブルな本の売り方を考えてみる

サスティナブルな本の作り方、売り方に興味があります。
サスティナブルというのは、環境に対してと作家に対してと本屋に対しての3つの方向性からです。
まず今の本の流通は疑問に感じる部分があります。
例えば本の流通は返品があるから本屋が無駄なく仕入れられる仕組みとなっていますが、逆に無駄も多いと思います。
例えば、発売時期に注文が多くて、出荷が追いつかなくて増刷したとしても返品されてきて、増刷しなくてよかったということがあります。
また、返品された本は角やカバーが傷んだり汚れたりするのでカバーを掛け替えますが、改装用にカバーを余分に刷っています。
そのカバーは使わなかったりして無駄になることもあります。
また、話題作りのために本をタワーのように積んで売るという方法がときどき取られますが、それのために無理に刷ったりすることもあります。
本屋は取り分が少ないし本は多品種少量生産の商品なので返品のおかげで、本屋はいろいろな本を取り揃えられます。だから一概に返品を悪者扱いはできません。

しかし一方でそれのせいで在庫がだぶつくということもあります。
在庫となった本は、資産になりますので、売れないで一定期間が過ぎると断裁されゴミとなります。この地球環境を考えないといけない時代にそんなことでいいのでしょうか。
また断裁は作家にとって非常にダメージになります。誰でも作家であれば経験することと言われていますし、それを乗り越えてこそという意見もありますが、しかしなんでそんな出版社と流通の都合にいちいちつき合わないといけないんだろうという疑問は残ります。

じゃあそこで買い切りではどうだろうと考えてみます。
しかし、そこでもまた批判がいろいろあります。まずそんなに余力のある店ばかりではない。また、一般に言われている独立系書店のラインナップが金太郎飴みたいだというような批判もあります。
正直私はそれは解像度が低い批判だと思っているので、それについては後日稿を改めて論じたいと思います。

また、それだけではありません。以前このような文章を書きました。

 

yagakusha.hatenablog.com

 

300〜500部程度の本を10部ずつ30店舗くらいに買い切りでおろしたら採算が取れるのではないかというアイデアです。しかし、こちらの在庫はなくなったけど、本屋におろした分が動かなくて在庫になるという場合もあります。
作り手側だけ採算が取れても本屋の損になるのもなんとなく違うのではないかという気がします。


それで思いついたアイデアがあります。
全国で協力店を募り、12店舗くらいで1月ごとに巡回展をすればどうでしょうか。

それと似た事例で全国でトークイベントをしながら売り歩くという方法があります。
しかし、この場合一店一店に対し仕入れとか日程とか交渉をしないといけないし、正直イベント当日にそんなに売れない場合もあります。
なので、イベントの有無にかかわらず1か月くらいじっくり置いてもらって売れ行きを見てもらって扱うかどうか判断するという方法です。
それじゃ委託と変わらないではないかと思われるかもしれませんが、そこは抱き合わせでほかの書籍を並べるとか、著者のイベントをやるとか、物販もするとか、なんらかの工夫をします。

全国のできるだけたくさんの店舗とつながるという方法もあると思うのですが、300から500部程度だといかに確実に売れる店とつながっておくかの方だ大事じゃないかと思います。

例えば採算が取れる部数が150〜200部くらいだとして、10冊✖️20店舗くらい定期で扱ってくれるお店があれば、残り300部は3〜5年でイベントと手売りとネットショップで売れていくでしょう。

今までの実感ですと、私の場合はトークイベントよりも対面接客の場合が一番売れるので、定期的に手売りできる機会を見つけて売るのが一番いいやり方です。なので、お店も全国のいろんなお店とつながるというよりも、確実に売れそうなところと密につながっていくという形があっていると思いました。

売る場所については、なるべく東京以外で売っていきたいと思っています。
東京ではすでにDIYアナキズムに特化したインフォショップIRAとランドマーク的なTitleというお店で扱っていただいているので、もうそこだけでいいのではないかと思いました。

ira.tokyo

www.title-books.com


もちろん業界の人が多い東京で業界の人の目に留まればそれだけチャンスも増えるでしょうが、そこだけに受けても、あまり意味がないのではないかと思いました。
これも実感ですが、私の作るものや書くものはあんまりフォロワーが多くなかったり、地方ずまいの人だったりの方が反応してくれるような印象があります。
前はもっと中央の人に認められてメジャーになりたいという欲がありましたが、
それよりも自分の作ったものを読んでくれる人にきちっと向き合うことの方が大事だろうと思いました。

まず第一弾として、9月3日(土)〜25日(日)に高知の太陽の眼さんで夜学舎まつりを開催します。
夜学舎で作った『愛と家事』『B面の歌を聞け』1号と2号、『密鬱日記』とこれまで寄稿した『女と仕事』『彼岸の図書館』『オフショア』『仕事文脈』等が揃います。

23日と24日には来店イベントもございます。高知の皆さんとお会いできるのを楽しみにしています。
それから、全国の書店の方やスペース運営、お店をやられている方で、うちでも夜学舎まつりをやってもいいという方がいらっしゃいましたら、是非お声かけくださいませ。
本とパネルはこちらで用意させてもらいます。

t.co

webshopはこちら→https://yagakusha.thebase.in/