夜学舎

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自分は何を作りたいのか

わたしは仕事柄よく人に「どうやって本を作るんですか」と聞かれることが多い。
それまでは一人ひとりその都度、聞かれたことを答えるみたいな感じだったけど、
せっかくの機会なので、「ZINEのとも」というシリーズとして、ZINEづくりのヒントを公開したいと思います。

どうか万国の「ZINEのとも」の皆様の参考になりますように!


1、自分は何を作りたいのか

最初『愛と家事』を作ろうと思ったときにまっさきに浮かんだのは、植本一子さんの『かなわない』だった。

  



『かなわない』は写真家の植本さんが結婚していながらできた恋人との別れを中心に、お母さんや家族との関係を綴ったエッセイだ。書籍版の方がよく知られているけど、わたしが参考にしたのはそちらでなく、書籍化の前に植本さんが自分で作って販売していた同名のZINEの方だ。

わたしはそれまで自分の離婚の話を書きたいと思ったけど、人の離婚の話なんて興味ないだろうから、こんなの作って意味あるんだろうかみたいな気持ちの方が強かった。
でも、ZINE 版の『かなわない』を読んだ時に、読み終わった後に恋愛を追体験したような重みがあって、すごく衝撃的だったのを思い出した。
内容は、辛い恋愛の話やうまくいかない子育ての話や母親との関係といった個人の体験なんだけど、それを読んでしんどいのは自分だけじゃないんだという気持ちにもなったことも。
だから、もしかしたら離婚の話だって同じように読んでもらえるかもしれないという期待もあった。

それから、『かなわない』は構成もよかった。
要所要所のスケッチみたいな感じで、人生の断片を描くみたいな感じでエピソードがあって、その途中で絵が入っていたり、詩が入っていて、緩急ついているところとか。
見た目は字が詰まっているけど一文一文はそれほど長くないおかげでぐいぐい読めるところとか。

こういう感じで作ればいいんじゃないかと、指針にすることにした。

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